救難活動の大巾遅れが致命傷
27日昼過ぎに福岡県で小型旅客船の火災
事故が発生しました
乗員乗客43人が乗った小型旅客船の機関室
から出火、
庁宛の緊急通信~警察の110番と同じ)に
救難通報を発信
これにより事故を認知した第7管区海上保安
本部は直ちに出動を指令
若松海上保安部は巡視艇を14時05分に
出港させ14時15分に現場到着
門司海上保安部も巡視艇を14時15分に
出港させ14時25分に現場到着
2ケ所からの出動船艇合計は8隻です
て現場到着
保安庁巡視艇は事故船に強行接舷して43人
を救助、完了時間は14時35分でした
巡視艇は小さい為43人も収容すれば明らか
に搭載可能人員数を大きく超えますが、とり
あえず事故船より安全な巡視艇に移乗させる
事が遭難者の利益と巡視艇の船長は判断した
ものと推察します
直後に、他の巡視艇に分散移乗させて上陸
させました
火災事故発生通報から救助完了まで45分
です一人の怪我人も無く救助完了でした
大変ありがたい活動です
国による国民の生命財産の保全はかくあって
いただきたい
国による当然の責務とは言うものの公務員に
よる当然の責務遂行が出来ない現実が多い
中で目の覚める快挙です
管区海上保安本部が要請したものかを含め
まだ判りません
(10時20分追加)
(今朝の聞き取りによれば、北九州市消防局
は第7管区海上保安本部から14時00分に
小型旅客船の火災事故発生の通報を受け消防
艇を出動させて消火作戦を展開鎮火させた)
そうです
知床に目を転じる時、
遭難事故対策本部の対応が7管区海上保安本部
の素早くも当然の責務遂行に比して如何に
適切を欠くものだったかが容易に理解出来
ます
第1管区の対応を第7管区の対応に準えて
時間経過を見ると次の想定が成り立ちます
13時過ぎに遭難船所属の同業会社よりの
118番通報により事故発生を認知して
事故対策本部を立ち上げています
道東の各保安部、保安署に出動指令を発令
するも現場が遠隔の為、気象が悪い為、巡視
船の到着には数時間を要することはおり込み
済み期待は出来ない、航空機による救難を
指示する
第1に現場到着が見込めた釧路海上保安部の
ヘリコプターは他用務中の為出動準備に時間
が かかる事が判明これを第1候補から除外、
小型ジェット偵察機を発進させて状況偵察
を行う
、3自衛隊にヘリコプターの緊急出動を要請
する、要請完了は13時20分
13時30分にはヘリコプター5~10機が
発進、道東に有る機体は14時には現場到着
が期待出来ました
遠隔の札幌、千歳、函館から発進しても14
時30分には現場到着が出来ました
14時までは遭難船との通信が継続されてい
た訳ですから、14時に現場到着していれば
小型ジェット偵察機からの情報と併せ救助は
可能でした
基地のヘリコプターの出動体制の準備完了
を待ちました
外部関係機関への出動要請も行いませんで
した
第1管区による外部関係機関への出動要請は
大巾に遅れました、現場で救難体制が整い
出した18時は日没時間でした
この3~4時間の遅れが26人の生命を奪い
ました
残念でしたでは済まされない重大問題です
他方、福岡県の事故も巡視艇の出動が後10
分遅れていたら乗員乗客の生命は保証されな
かったでしょう
かような事故対応が如何に時間との戦いなの
かは誰もが知るところです
知床遭難は大切な初期対応時間を空費しま
した
第1管区海上保安本部の対応の遅れが大きな
犠牲を惹起してしまいました
第1管区海上保安本部の遅れが致命傷です
何度言っても言い尽くせません
26人は帰って来れません