直売所千倉

千葉県木更津市にある、日本一小さな魚屋です。半世紀プラス25歳の青年が一人で切り盛りしています。50年の知恵と25歳の純真さが魚を美味しくお届け致します。 住所は 木更津市長須賀327ー1.電話09044300376 当店でのお取り扱いは、日銀カードのみでございます。還元ポイントは有りませんが、基礎手数料ゼロの日銀カードが 、最もお得です。 当店では、お売りする魚についてお客様にご納得いかれるまでご説明申し上げています。漁獲海域、漁獲方法、水揚げに至る経過、水揚げから店頭までの経

環境配慮「不便」も必要

一昨日の読売新聞の投書欄「気流」の記事です

療養中の奥さんに代わり家事をする中で

ごみ出しに行くと段ボールごみが異常に多い

ことに驚いた

通販容器の段ボールらしく、通販だけに頼ら

ず買い物に足を運ぶ大切さを考えさせられた

と結んでいます

この記事を読んで私が魚屋になりたての頃

昭和40年代の魚の容器について思い出して

みました

産地房州は、東京市場(築地、足立~千住)

側から見ると「近海」と言う区分です

近海の荷主(出荷人)は出荷するに当たり

容器は

鮮魚は、10貫目(37、5kg)入り木樽

鮪、かじき類は厚い板で作った木箱

と決まっていました

樽は、大型トラック(6t、8t)なら100

~120樽

運搬船(買丸~けいまると言った)なら

250樽を積んで運びました

これらの容器は全て原則「通い容器」だった

のです

樽に入った鮮魚を競り落とした(買受けた)

市場の仲買人は、自分の店舗に運ばれた樽

はそこで空けて捨て置かなければなりません

中の魚は、仲買人店舗に買い出しに来た

料理屋さんの小僧さんの担ぐブリキの箱に

入れらて、又は小売り屋さんの容器に入れら

れて場外へ運ばれました

捨て置かなけれた樽は、仲買人の営業終了

時刻になると回収業者が巡回して回収し

荷主別に仕訳して保管します

運搬船が築地又は千住市場の桟橋に荷を積んで

着くと帰り船に積んで返送します

トラック便の荷主は保管場所で返却を受け

ました

回収率は、有名荷主で60%台

名の無い荷主なら80%以上

ブランド品は樽ごと闇での場外持ち出しが

あった為です

鮪の箱は100%近い回収率でした

回収返却手数料は荷主の負担ですが、樽の

製造単価が1樽700円~1000円位の時

50円位でしたからバランスのとれた循環が

成立していました

仲買人店舗での入れ替えの手間はかかります

が、容器資源を大切にする見地からは意義

あるシステムでした

昭和50年代以降出荷容器はスチロール箱に

替わり使い捨てとなりました

製造にCO2を使い、廃棄するにCO2を使う

温暖化の大きな犯人です

先日お子さまを3人お連れの若いお母さんが

買い物に来てくれました

スチロールトレイに魚を載せると「駄目」と

の事、「新聞紙にくるんでくれたら良い」

とのお話しに躊躇していると持ち合わせの

お弁当箱を出されて入れて行かれました

教えられるところ多々ありました

当店もお買い物袋や通い容器をお客様の

ご意向を伺いながら考えていきます

トレイも木質系の物を10年以上前から

考えてはいますが、10倍以上の値段が最大

の障害です