秋本番
日本全国が今秋一番に気温が下がった
ようです
房州でも放射冷却で10度です
中でも館山は、風がなく海が底辺の盆地
効果で7度まで下がりました
君津の山地は5度だそうです
秋本番の朝日が水平線から差し始めました
大きな高気圧におおわれて良く晴れています
学校を卒業した秋、親父について女川へ
秋刀魚を買いに行きました
10月なのにはく息が白くきんとしまった
市場の朝は、秋刀魚、鰹、するめいかと
沢山でした
大槌の市場で冷たさを我慢して素手で
するめいかを箱詰めしているとお世話に
なっている問屋の旦那が軍手を投げて
よこしました、「大丈夫です」と答えると
「あんちゃんの手が大丈夫でも、いかは
人肌の温度で傷む、言う事を聞け」と教え
られました
問屋さんのかみさんが作ってくれた朝飯の
いくらたっぷりのお味お汁は絶品でした
山越えの「笛吹峠」の紅葉の黄色い蔓草の
葉は透きとうって見えました
遠野の里のたわわに実った林檎
秋が進んで高い枝に一つだけ残された
りんごの実
遥か昔の思い出です
今朝の浜もこれと言った水揚げが有りません
早く冬海が巡る事を待ちます
百音は終わりました
みーちゃんは急遽大学へ行きました
亮は、19tの小型船を買って気仙沼を
根拠地とする大目網漁に出漁しています
3~5日おきに入港しますが、二人は入港
の度に会えなくても大丈夫なのでしょうか
百音は「私たちに距離も時間も関係ない」と
言いました
長い永い時間、浜に働く人たちを内側から
見てきた私には理解出来ません
スチュワーデスさんを奥さんに迎えた
網元は二軒共没落していきました
女将さんを失した魚屋二軒も没落しました
浜商売は女が3分2采配すると言って
過言でありません
このドラマは結構、深掘した取材をして
きたと思っていただけに
終わりにきて東京感覚の締めくくりは
さびしい
「男女の間にも真の友情は成立すると信じ
ます」と言って実は愛を吐露しました
「こう言っても疎ましく思われる事はない
と確信します」
と手紙に書いていました
もう一人の同級生へは
「学校も違う事だし連絡するのは止めま
しょう」と葉書で伝えていました
濃密な手紙のやり取りが続きましたが、
5年を経て
「強い誘いに負けた私が悪いのです、
ごめんなさい」
との手紙が届き、彼はそれまでの手紙と
合わせ全ての手紙にガソリンをかけて燃や
しました
彼は、その人の座る姿の太腿を偶然に2回
見ていましたがそれ以上には進ませな
かったプラトニックラブは終りました
50年昔の物語以上の清純さが今に存在
しましょうか
併せて申します
亮の出漁は、鮪延縄漁ではありません
梶木大目網漁と言って
昭和30年代後半に、 千葉県水産試験場が
廃れていた天然繊維網を使った大目網を化学
繊維に代えて、投網、揚網方法も機械化し
改良して普及させた漁法です
その後、北洋鮭鱒流し網の網、機械との
合体で改良され現在に至っています
改良機械化が効率性を上げ、梶木資源を
壊滅状態に追い詰めた事は以前書いた
通りです
表層を泳ぐ梶木等が対象で黒鮪、めばち鮪
には適しません