台風10号を警戒しつつ鮪延縄漁船出港
新しい観測によれば、台風10号についての
特別警報は出ず終舞いのようです
中心気圧が予想した920ミリバール割りに
達しない見込みになったためで勢力が大きく
減退したからではないと説明していました
10号の衛星画像を見ると9号同様に、樺太
の北から大きな雲の帯を引き込んでいます
は一級の冷たい気団が下がっていて、10号は
この冷気を吸い込んで勢力を頭打ちにして
いるのでしょう
被害を最小限にとどめてくれるよう願う
ばかりです
さて、
9月4日、気仙沼港を1隻の鮪延縄漁船が
インド洋高緯度漁場向け出港しました
早くからの操業計画では、5月にケープタウン
に入港し、漁獲魚は、冷凍運搬船に転載、内地
から技術者を派遣しての船体整備、乗組員は
飛行機で帰国して休暇の手はずでしたが、
のバリ島も閉鎖、やむなく6月に内地に帰港
させての水揚げ、ドック入り整備を済ませての
出港でした
予め、4日出港は決められていました
南下するコースです
このコースをたどれば、6日昼には潮岬通過
10号の真っ只中に突っ込んで行きます
特別警報云々と言う強力な台風の進路を十分
認識しての出港でした
刻々変わる予報と実況を見つめ、経済航路と
本船の対波性能を勘案して的確な進路を定める
。船頭と船長、通信士の大きな仕事です
今現在は、10号に逆平行、左舷45度に
南東からの波浪を受けての南下続行中でしょう
早くに台風の影響下を脱する事を祈ります
この500トンの鮪船がなぜ避難することなく
続行するのか?
これから向かうインド洋高緯度漁場は、時化の
多い漁場で、波高4m15mの風は凪ぎの内
と言う厳しい漁場です、
避難する場所はありません、
事故を起こしても海上保安庁はいません、
全て自己責任です
そこで働いてインド鮪を獲って来るのでず
そのような厳しい漁場に向かうのに、台風避難は
ありません
山の見えない洋上に半年以上も鮪を追い続ける
25人の集団にただ頭の下がるのみです
10号台風の被害が最小限にとどまる事を念じ
つつ、南下続行中の鮪延縄船の航海の安全と
大漁を祈願致します